この映画には『アベンジャーズ エンドゲーム』のネタバレが含まれています。
当然、この記事も!
エンドゲームと、スパイダーマン本編のネタバレにご注意くださいね。
今回、まともに予告も見ず、情報収集もせずにこの映画を観に行ってきました。
正解だった…
もう色々ひっくり返されまくり、驚きまくり。
えぇ…(困惑)
ええ!?(驚愕)
ええ~~~~?!?!?(ブチギレ)
ずっとこんな感じ。とくに中盤以降。
劇場に入る前にこのポスターがドーンと飾られてたんですけど、
まじでだれやねん状態でした。
なんでスパイダーマン差し置いてこの人が飾られてるん?
新しい仲間かいな?
まあ、今は圧倒的に人手不足だしな…ヒーロー増やさないとやばいよな…
なーんて考えながら劇場に踏み込んだのでした。
この記事では、前半で『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』の感想をお話して、後半でこの映画から感じた「私たちへの警告」についてお話します。
目次
あらすじ
「アイアンマンことトニー・スタークの跡継ぎは誰?」
人々が彼の死を悲しみ、そして世界を守る新たなヒーローを求めていた。
ピーター・パーカーはトニーからヒーローとしての責任を託されたものの、その重さに耐えきれずにいた。
一方、ピーターの高校は夏休みに入っていた。
ピーターは、大好きなMJ、親友のネッドたちと共に、ヨーロッパの旅行に出かけることに。
MJに恋心を打ち明け、最高のひと時を過ごしたいと願うピーターだったが、その旅先に現れたのは新たなる世界の脅威、「エレメンタルズ」という水や炎の巨人たちだった。
元S.H.I.E.L.D長官のニック・フューリーは、この脅威と戦うため、異次元からやってきた新ヒーロー「ミステリオ」と手を組んでエレメンタルズと戦っていた。
そして、スパイダーマンであるピーターの力も必要としていた。
ピーターは、ヒーローとしての責任と、高校生らしい人生を謳歌したい気持ちの狭間で揺らぎながら、次々と襲い来る「エレメンタルズ」の攻撃から懸命に仲間たちを守ろうとする。
前作とまったく違うピーターの心境
インフィニティウォーとエンドゲームを経て、ピーターはかなり大きく気持ちが揺らいでいたように思います。
前作『スパイダーマン ホームカミング』では「ヒーローになりたい!アベンジャーズに入れて!トニー・スタークさん!僕を活躍させて!」って感じでめちゃくちゃ頑張っていましたよね。
今作はその頃とだいぶギャップがあります。高校生らしい日常を取り戻そうとしているんですよね。旅先の観光とか、恋愛とか。
過去では”ヒーローになりたい”という思いで空回りしていたのに、今度はその覚悟が決められなくて空回り、といった感じ。
相変わらず健気でかわいい。
ネタバレ:謎の男、ミステリオの正体
中盤までめっちゃ聡明で穏やかなおっさんだったミステリオ。
それはすべて、ピーターが預かっていたトニー・スタークの超高性能AIが搭載された眼鏡「イーディス」を手に入れるための作戦でした。
ミステリオの正体はトニー・スタークの元部下で、ホログラムやドローンを利用した幻影を作る技術を持っていたのです。
つまり、エレメンタルズも、ミステリオのスーパーパワーも、ピーターへの優しい振る舞いも、ぜーーーーんぶフェイク!
まんまと彼の悪だくみに乗せられたピータ-。そしてスクリーンの前の筆者。
驚き通り越して悲しかったですね…
だって良い人オーラ半端なかったんですよ。
びっくりするほど腹黒おじさんでした。
今の時代、人々は信じることを求めている。何でも信じてしまう│フェイクニュースの実際の怖さ
ミステリオのこの言葉がかなり響きました。
この映画だけでなく、これからの私たちへの警告のように感じられます。
エンタメとしても最高の映画でしたが、見終わってじっくり考えてみると、それだけで終われない部分があるなーとつよく感じました。
ここからは映画そのものの感想ではなく、本編を見て思った、フェイクニュースの恐ろしさについてお話します。
だいぶシリアスな話です!
高いテクノロジーを利用した「フェイク」に踊らされる時代
この映画を通して、あらゆるメディアのあらゆる情報も鵜呑みにはできないと改めて思いました。
高い合成や加工の技術によって、言ってもいないことを言ったことにされたり、してもいない罪を背負わされることがあるのです。
とくに権力者や有名人は、今後そういったいたずらに振り回されることが増えていくと思います。
一方、都合の悪い情報があればすぐに「フェイクニュースだ」と吐き捨てることもできます。真実かもしれない情報にフェイクのレッテルを貼る手もあるのです。
まさに、何を信じていいのかわからなくなっている時代ですね…!
フェイクニュースに騙された人々に殺された人もいます
1ミリも笑えない話もあります。
フェイクニュースのせいで、無関係な罪を被った人が一般人の集団リンチにあって亡くなるという悲劇。
【集団心理】SNSで誤報が拡散、無実の2人を群衆が殺害 メキシコhttps://t.co/gJH0co3pg0
フェイクニュースを信じた人物が群衆を扇動。警察が無実を主張したにも関わらず2人はリンチに遭い、火をつけられた。 pic.twitter.com/koVQac3N6m
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 14, 2018
テレビ、SNS、新聞に書かれているものが、誰かのいたずらや特定の集団の悪意によるものである可能性もあるんです。
あたかも真実のように書かれてしまうので、疑うのも信じるのもなかなか難しいですね。
一度炎上したら誰にも手がつけられなくなるのもインターネットの恐ろしい一面です。
SNSを使う人間としては、他人事とは思えないお話。
嘘だということを前提に、信じる
結局、簡単には真実を確かめようがない時代なんですね。
心優しいピーターですら、ミステリオに何度も騙されたせいで本当の仲間も疑ってしまうシーンがあります。
信じていいものすら疑わないといけないなんて…!!!
ピーターとハッピーのように、2人だけが知る秘密でもあれば確かめられるんですけどねー
ぶれてもいい。柔軟に信じるものを変えていく
とまあ、信じるという行為自体が怖くなってくるお話なんですが、それでも私たちは何かしらの情報を信じながら生きていくことになります。
それなら、「嘘かもしれないが、今はこの情報を信じよう」くらいの心構えでいるといいかもしれないですね。
そうすれば、その信じていたものがひっくり返された時、感情に振り回されることなく「じゃあ、今度はあの情報を信じよう」と意見を変えやすくなりますし、まったく他の意見を聞く耳も持つこともできます。
「意見がぶれるのは良くないだろ」という意見も多くありそうですけど…!
目まぐるしく情報があふれ出て、次々にアップデートされていく今の時代では、あんまりそういうことも言ってられなかったりします。
最後に
しょせん映画、されど映画。
スパイダーマンでここまで真面目に考えさせられるとは思わなかったよ!
かく言う筆者も、知らず知らずのうちに騙されることがたくさんあると思うんですよね…
虚構新聞とかうっかり真に受けちゃいますからね!
それではこのへんで。
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