ダーウィン今回も面白かった…!『食虫植物×アリ 秘密のコラボ』というタイトルでした。ちょうど創作漫画のために植物のお勉強をしているところだったのでタイムリーな題材でした。
ウツボカズラって???
ウツボカズラは、食虫植物っていう種類の生き物なのです。
ウツボカズラは甘い香りを出して虫をおびき寄せ、超スベスベの袋のふちで滑らせて、袋の中に溜まった消化液の中に落とします。おっこちた虫は溺れ死に、そのままツボの中でじっくり溶かされてしまうのです。
こわやこわや。
ウツボカズラの袋の部分は、葉の先っちょが変形したものだそうです。
葉の先っちょが変形してあんな形になるって不思議ですね…?
どうしてこんな進化を遂げたのか不思議すぎる。
栄養が足りない!
番組で紹介されていた場所は、ボルネオ島。ウツボカズラは森のあちこちに住んでいます。
ボルネオ島の地面は、多くの砂を含んでいます。
砂は水や栄養をどんどん流してしまうので、植物には死活問題!
そこでウツボカズラは地面だけに頼らない方法で栄養を集める事にしたのです。
あの不思議な袋を発達させ、虫を捕らえるもの、落ち葉が降るのを待つもの、動物に排泄してもらってそこから栄養を得るもの…色々な作戦を持ったウツボカズラが現れました。
すっごい個性的…
大きいものは40㎝にもなるとか。
面白いなーと思ったのは、動物の排泄物をご飯にしているウツボカズラちゃん。
見た目もまんま洋式トイレなんですよね。
洗練されたデザインだ。
袋の上にある葉には甘い蜜が分泌されていて、それをネズミが舐めに来ます。
この蜜には排泄を促す成分が含まれているんですって。だからネズミは袋の縁で足をふんばらせて思わず排泄しちゃうんです。
まじでトイレ。
このウツボカズラちゃんはかなり大きいサイズなので、小さいネズミだと簡単に滑って落ちてしまいます。これはこれでウツボカズラには美味しい話。たとえ動物だろうとしっかり消化することができます。
たくましい。ネズミからしたら恐ろしい話…
ビカルカラータとシュミッツィー
『ダーウィンが来た』では、ビカルカラータという名前のウツボカズラが紹介されていました。
一見普通の姿をしていますが、この子、シュミッツィーという小さなアリと共生関係にあるのです。
シュミッツィーはビカルカラータの茎に穴を空け、その中を巣にしています。敵に見つかりにくいだけでなく、ビカルカラータの中にある虫の死骸をご飯にすることもできます。
え、シュミッツィーはウツボカズラの消化液で溺れないの!?
って思ったんですが、溺れないんです。
そしてなんで溺れないのかは まだ謎っていう。
シュミッツィーは、溺れないどころかスイスイ消化液の中を泳ぐし、潜るし、ウツボカズラのふちで滑ることもないんです。で、ビカルカラータの中に沈む死骸や、ちゃっかり住み着いている蚊の幼虫なんかを食べて生活します。
ビカルカラータにしたら泥棒じゃん!って感じですが、実はそうでもなく。
食虫植物といえど、虫の固い体を消化するのはとても大変。それに、蚊の幼虫は消化液の中の栄養を取ってしまうので大迷惑な存在なんです。
だからこの二つを食べたり細かくしてくれるシュミッツィーは、ビカルカラータにとってはありがたい存在なのです。どちらにも利益がある…まさに共生です。
シュミッツィーは20匹ほどの小さな群なのですが、はるかに大きな軍隊を持つヒメサムライアリは彼らにとって脅威の敵です。
しかし恐れる事はありません。
シュミッツィーはビカルカラータの縁に隠れ、威嚇の音を出します。
音に反応したサムライアリは、まんまとビカルカラータに釣られ、消化液の中にどぽんと落ちます。
ビカルカラータはサムライアリを狩り、その死骸をシュミッツィーが食べる。
この協力プレイすごい…強い…圧倒的に向こうが強いはずなのに、状況を上手く利用している…
最後に
「植物は知性をもっている」という本をゆっくり読み進めているのですが、このようにハンティングをする植物の存在は、始めは学者さんたちになかなか受け入れてもらえなかったようです。
たしかに、植物はただその場でじっとしていて、ただ地面から水を吸って太陽の光を浴びて、ただ花を咲かせる。それだけの生き物に見えてしまいますよね。
でも、ウツボカズラのように、足りない栄養を得るために動物を捕らえる道を選ぶということは、自分に必要な栄養と、それを持っているものは他の生き物だという事実を知っているというわけなんですよね。
そしてそれを捕らえるための絶妙な作戦と技…知恵を持っているとしか思えません。
不思議です。
植物のすごさをもっと知りたいし、人にも知ってもらいたい!
またこういう記事が書ければと思います♪
では今日はこの辺で!ノシ